歯をできるだけ削らずに、自然な見た目で修復できる「ダイレクトボンディング」。
見た目の美しさと歯を守る機能性を兼ね備えた治療として注目されていますが、「どのくらいもつのか」「寿命は？」と気になる方も多いのではないでしょうか。
実は、歯科の分野では「最も良い材料」というものは現在でも存在せず、どの治療にも特徴と限界があります。だからこそ、素材の耐久性だけでなく、自分の歯をどれだけ長く保てるかを意識することが大切です。
今回は、ダイレクトボンディングの耐久性と歯の寿命の考え方について、芦屋市の歯医者「LAGOM oral maintenance clinic」が解説します。
1. ダイレクトボンディングの寿命より大切な「歯の寿命」の考え方
ダイレクトボンディングは、歯の表面にレジン（樹脂）を直接盛り付けて形を整える治療法です。素材の強さだけでなく、どれだけ歯を残せるかという視点で評価すべき治療といえます。
①歯科材料に「完璧なもの」は存在しない
金属・セラミック・レジンなど、どの素材にも強みと弱点があります。硬ければ欠けにくい反面、衝撃で割れやすく、軟らかければ摩耗や変色が起こりやすいなど、一長一短です。
②研究で寿命を一概に比較できない理由
歯の形や噛み合わせ、食生活、清掃習慣など、個々の条件が異なるため、正確に比較することは難しい分野です。素材ごとの“平均寿命”は参考程度と考えましょう。
③歯を削る量が寿命に影響する
間接修復（セラミック・金属冠など）は強度がある一方で作成時にむし歯以外の健康歯を多く削る必要があります。削るたびに歯の寿命は短くなるため、できるだけ削らない治療が将来的に有利です。
④「追加修復」ができるダイレクトボンディングのメリット
ダイレクトボンディングは、欠けや摩耗が起きても、その部分だけに材料を追加して修復できます。再治療時に健康な歯を削る必要がないため、歯の構造を保ちながら補修が可能です。これが「歯の寿命を延ばす」治療の大きなポイントといえます。
⑤メインテナンスで経過を管理できる
定期的な通院で小さな欠けや段差を早期に補修できるため、大きなトラブルに発展しにくくなります。継続的なケアが歯の寿命を支える要となります。
素材の寿命を比較するよりも、「自分の歯をどれだけ削らずに保てるか」が、結果的にお口の健康を長持ちさせる鍵となります。
2. ダイレクトボンディングの耐久性や寿命の目安
ダイレクトボンディングの寿命は、ラバーダムを使用した防湿コントロールや技術的な部分、患者さんご自身の生活習慣や清掃状態によっても大きく変わります。
①平均的な耐久性の目安
一般的には「10年の経過症例」が多く報告されていますが、当院では術後の経過と微調整後は、より長くお使いいただけるよう定期的なメンテナンス時にチェック、微調整を行っております。
また、噛み合わせが強くかけることが多い場合は、他の素材の使用もご相談いただけます。
②素材の特徴と劣化の傾向
使用するハイブリッドレジンは、セラミック粒子を含み見た目も自然な材料です。歯と同様に時間とともに微細な摩耗や変色が起こることがありますので、可能な限り研磨や部分補修で対応いたします。
③欠けやすい部位への配慮
奥歯や噛み合わせが強い部分では欠けやすくなることがあります。必要に応じて厚みのある形態に変更したり、強度を補う別素材を検討することもあります。
④再治療のしやすさが歯を守る
欠けや変色が起こった場合でも、部分修復で再生可能な点がダイレクトボンディングの利点です。被せ物のように再び歯を大きく削る必要がありません。
⑤ケアの有無で寿命は変わる
定期的なメインテナンスやクリーニングを続けることで、むし歯の再発や見た目の美しさを保つことができます。日常ケアと定期的なメインテナンスの両方が耐久性に直結します。
歯科治療の寿命を考えるとき、材料の丈夫さも大切ですが「万が一再治療があったとしても歯を守れるか」という視点を持つことが大切です。
3. ダイレクトボンディングに起こる経年変化と再治療のタイミング
ダイレクトボンディングは、長期的に安定しやすい治療法の一つですが、年月の経過とともに少しずつ変化が現れることがあります。変化の種類を知り、適切な時期に補修することが歯の健康を守るために重要です。
①表面のツヤや色の変化
治療から数年経つと、レジン部分にも歯と同様に着色が見られることがあります。しかし、表面研磨を行うことで再び色調や光沢を取り戻すことができる場合があります。
②欠けやひび割れの発生
硬いものを噛んだり、歯ぎしりによる強い力がかかると、詰めた部分が欠けることがあります。欠けた部分だけを補修することで再び機能を回復できる可能性があります。
欠ける頻度が多い場合は、歯ぎしりや食いしばりなどの原因の再検査や予防、他の素材の再検討などを行います。
③噛み合わせのずれや違和感
経年による摩耗や咬耗は、歯と同様に少しずつ起こってきます。噛んだときのバランスなどは、定期的なメインテナンスで噛み合わせを確認することで、トラブルを未然に防ぎやすくなります。
④再治療が必要になる目安
変色や欠け、段差などの変化が見られたら、再治療を検討する時期です。劣化部分のみを除去して新たなレジンを追加する方法で、健康な歯質をできる限り残すことが期待できます。
こうした小さな変化を放置しないことが、結果的に歯の寿命を延ばすことにつながります。
4.芦屋市の歯医者 LAGOM oral maintenance clinicのダイレクトボンディングについて
芦屋市の歯医者 LAGOM oral maintenance clinicでは、歯をできる限り残すことを大切にしながら「ダイレクトボンディング」を行っています。歯医者で行うダイレクトボンディングは、むし歯や欠けた部分を樹脂で修復し、歯の形態や機能を整える方法です。セラミック治療に比べて費用も抑えやすく、芦屋市で歯医者を探している方にとって、自分の歯を守る選択肢のひとつとなります。
【芦屋市の歯医者 LAGOM oral maintenance clinicのダイレクトボンディングの特徴】
当院のダイレクトボンディング①：最大限歯を残すための診断
安易に抜歯や神経除去をせず、保存の可能性を丁寧に診断します。歯がしみる・痛いといった症状があっても、神経保存を目指せる場合には段階的な治療を検討します。
当院のダイレクトボンディング②：歯の再形成に取り組む精密な治療プロセス
大きく欠けた歯を樹脂で積層し、形態と機能を整える難易度の高い治療に取り組んでいます。他では抜歯が必要と言われた方も治療のご提案ができる可能性がありますので、まずはご相談ください。
当院のダイレクトボンディング③：大学病院・海外の専門医から研鑽した2人のDrが担当
院長は大学病院で神経治療に従事し、20年以上にわたり難症例の臨床を経験してきました。一般的には根管治療後に歯の全周を削って被せ物になる歯も、ダイレクトボンディングの治療を用いて、健康な歯を残す治療を提供しています。
もう1人は補綴分野に従事していた経験から、審美的で機能的な形態を提供しています。
2人とも、海外の専門医からの研修で学んだ知識を活かし、歯にとって優しい治療を心がけています。
当院のダイレクトボンディング④：進歩した材料で信頼性に配慮
機能性や見た目にも配慮した修復を可能にするため、当院で使用する樹脂は硬度や耐久性も重視し厳選しています。
芦屋市で「歯を残したい」「信頼できる歯医者で抜歯以外の方法を相談したい」とお考えの方は、ダイレクトボンディングが適した治療となるかもしれません。まずは一度ご相談ください。
芦屋市 LAGOM oral maintenance clinicのダイレクトボンディングについて詳しくはこちら
まとめ
ダイレクトボンディングは、歯をできるだけ削らずに自然な形で修復できる治療法です。
素材の耐久性だけを重視するのではなく、「自分の歯をどれだけ長く保てるか」という観点で治療を選ぶことが大切です。定期的なチェックや補修を重ねることで、歯を守りながら美しさと機能を長期的に維持することが可能になります。
ダイレクトボンディングについて相談したい方は、芦屋市の歯医者 LAGOM oral maintenance clinicまでお問い合わせください。
監修：歯科医師・院長 堀 雅晴